2022.10.31 [イベントレポート]
高橋伴明監督『DOOR』34年ぶり復活に感慨「2回目の誕生日」、長谷川和彦監督からはまさかのクレーム!?
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長谷川和彦監督も登壇

第35回東京国際映画祭の日本映画クラシックス部門で10月31日、高橋伴明監督で妻の高橋惠子が主演した『DOOR』デジタルリマスター版が上映された。

数カ月前に行方不明になっていたフィルムが見つかり、リマスタリングに耐えられる状態だったことから34年ぶりの上映が実現。伴明監督は、「2回目の誕生日に出会った気分で、見届けていただきありがとう」と喜びをかみしめた。

長谷川和彦監督らが設立した製作会社ディレクターズ・カンパニーの作品。平凡な主婦が、些細なアクシデントによってセールスマンに執ように追い詰められていく。当時はホラーというジャンルもなく、ストーカーという言葉も存在しない時代。「当時はやっていたスプラッターという言葉も知らなかったし、起こりうる話で面白いものになる気がした」と振り返った。

しかしながら、主婦が息子を守るためセールスマンと格闘しチェーンソーで首を切るなど過激な描写があり、惠子へのオファーは「ほかの女優はやらないから、やってくれないか」だったという。惠子は、「ホラーは好きではなくて、すごく嫌でした。チェーンソーのところは(セールスマン役の)堤大二郎さんの顔だけ本物だから本当に怖かった」と表情をゆがめた。

トークには長谷川監督も参加したが、「何でもっとエロにいかなかったんだ。ピンクで鍛え上げた力を持っていながら、もうちょっとサービスしろよ。ブラジャーがちらっと見えるだけで、惠子がやったからか」とまさかのクレーム。伴明監督は即座に否定し、「ストーリーに忠実に臨んだだけだから」とかわした。

「惠子がきれいすぎるのが問題なんだ。つい期待しちゃうよな」ととりあえず納得した様子の長谷川監督。伴明監督は「映画的なウソをつける監督で、映画のためならば罪を犯すのも良しの覚悟で仕事をしている男」と盟友を持ち上げた。

『DOOR』デジタルリマスター版は、来年2月に劇場公開される。惠子は「思いがけないことでうれしい。皆さんと一緒に見て、最後に泣いている自分に驚いています」と感激の面持ち。伴明監督は、「(上映も)奇跡みたいなものだけれど、30何年たって監督と女優として同じ舞台に立っているのも奇跡だよな」と冗談めかしながら満面の笑みを浮かべた。

第35回東京国際映画祭は、11月2日まで開催される。
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