東京国際映画祭 チェアマン
第35回東京国際映画祭の開催にあたって
安藤裕康

コロナ禍の苦しい時期を乗り越えて、いま世界は新しい局面を迎えつつあります。 東京国際映画祭も、新たな時代において映画の果たすべき役割とは何か、改めて真剣に考えていきたいと身を引き締めています。

そのスタートとなる今年は、昨年から移転した本拠地の日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で、劇場数、上映作品数を増やし、充実したイベントも用意して、たくさんの観客の皆様に楽しんでいただきたいと考えています。
東京宝塚劇場での初のオープニングセレモニーと、それに至るレッドカーペット、そして黒澤明賞の復活などの新機軸も展開いたします。

水際対策の緩和により外国人の訪日も容易になりましたので、「国内外の映画人同士の交流の活発化」という年来の目標も一歩前進いたします。

多くの皆様に映画祭に足を運んでいただき、ともに映画の未来について思いを巡らしましょう。

 

第35回東京国際映画祭
チェアマン
安藤 裕康

安藤 裕康(あんどう ひろやす) 略歴

1944年生まれ。1970年に東京大学を卒業後、外務省に入省。外交官として米国、フィリピンや英国での勤務を経て、内閣総理大臣秘書官、在米国日本国大使館公使(特命全権)、中東アフリカ局長、在ニューヨーク総領事(大使)、内閣官房副長官補、駐イタリア特命全権大使等を歴任。2011年10月より2020年9月まで国際交流基金理事長として、外国との文化交流に取り組む。2019年の第32回TIFFよりチェアマンに就任。

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