2022.10.29 [イベントレポート]
「この作品は私の映画人生の中でも重要な作品です」10/27(木) 舞台挨拶:ワールド・フォーカス ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集上映『楽日』

楽日

©2022 TIFF ツァイ・ミンリャン監督(中央)、リー・カンションさん(左)、三田村恭伸さん(右)

 
10/27(木) ワールド・フォーカス ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集『楽日』上映後、ツァイ・ミンリャン監督、リー・カンションさん(俳優)、三田村恭伸さん(俳優)をお迎えし、舞台挨拶が行われました。
⇒作品詳細
 
ツァイ・ミンリャン監督:この映画は、2003年に撮影して既に19年が経ちます。私が30歳くらいの時によく古い映画館の夢を見ました。私が20歳のころに壊されてしまったのですが、幼い頃に住んでいたマレーシアのクチンにある映画館でした。この映画館のことをずっと忘れたままでいたのですが、なぜか30代の頃にこの夢をよく見るようになりました。まるで自分に映画館のことを撮ってほしいと言っているようでした。この作品は私の映画人生の中で、最も重要な映画と言えます。その映画に今日はこうしてご来場いただけてありがたいです。
 
リー・カンションさん:この映画の中で私は映画館の映写技師を演じました。この映画の撮影時、私は自分の監督作品の『迷子』を準備していたときだったのであまり私の出番は多くありません。ですので、皆さんはよく目を凝らして私を発見してもらわないと見逃してしまうかもしれません。先程『青春神話』のQ&Aの中で観客の方が、私たちの映画と一緒に自分も成長してきたという風におっしゃってくださいました。今回ツァイ・ミンリャン監督の30年の記念の特集上映ですが、私は40年周年記念特集上映の時もまた戻ってきたいです。
 
三田村恭伸さん:この映画が初めて日本に来たのは、東京国際映画祭だったのですが、タイトルが『さらば、龍門客棧』(※2003年第16回TIFF アジアの風部門出品)という、また違うタイトルでした。それから19年が経ち、『楽日』というタイトルで4Kになって帰ってきました。約20年間、この映画がその瞬間だけで終わって息絶えてしまうようなものではなく、いろんな人に支えられてずっと生き続けてきたことをとても感謝しています。この映画がそれぞれの記憶の中にある風景と重なり合って特別なものになれたらすごく嬉しいなと思います。

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