2022.10.26 [イベントレポート]
河合優実&小野莉奈ら、制服姿でワールドプレミア参加 高校時代に近いキャストと作り上げたリアルなセリフ
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高校時代を再現した映像、音、セリフのこだわりとは?

第35回東京国際映画祭「アジアの未来部門」に出品された『少女は卒業しない』が10月26日、東京・有楽町の丸の内ピカデリーでワールドプレミア上映され、Q&Aに高校の制服姿の河合優実、小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望が、中川駿監督とともに参加した。

短編映画『カランコエの花』が国内映画祭で13冠を受賞した中川監督が脚本も担い、『桐島、部活やめるってよ』『何者』で知られる直木賞作家・朝井リョウ氏の短編小説を映画化。廃校が決まり、校舎の取り壊しを目前に控えたある地方の高校を舞台に、“学校”と“恋”にさよならを告げる4人の少女たちの卒業式までの2日間を描く。

河合は、観客への初披露を終え、「改めてこういう機会を迎えて、緊張し直して。いま2時間(の上映)が終わって、皆さんのもとに映画が放たれていったんだなと、すごく肩の荷が下りたというか、深呼吸してしまうような気持ちです」と、安堵した様子。小野も、「自分が思っていた以上にスクリーンが大きくて、自分の顔がぱっと出てきて、緊張しました(笑)。この作品を見るのは今日で2回目なんですが、また全然違った空気感で見ながら、良い手応えを感じました」と、充実した面持ちで語った。

この日は観客から、ノスタルジックでフィルムに近いざらついた映像の質感について、質問が寄せられた。中川監督は、「今回撮影を担当して頂いたのが、前作からの長い付き合いである伊藤弘典さん。伊藤さんとかなりディスカッションをしました。卒業がテーマになっていて、ターゲットをしぼるつもりはありませんが、どちらかというと、かつて卒業を経験された方に、よりシンパシーを感じて頂ける内容だと思います。ですので、「あの頃こうだったな」と、昔を思い出すきっかけとなるように、映像の質感を追求しました」と、狙いを明かす。

続いては、極力排除された音楽について。

中川監督「音楽をあまり使わなかった理由は、やっぱり没入感というか、高校時代の世界に観客を引き込みたいなという思いがありまして。思い返してみると、学校って、特殊な音の空間なんです。どんな音が鳴っているかで、どういうタイミングなのか分かる。例えば静かな空間で、黒板をチョークで書く音がすれば、授業中。生徒がガヤガヤしゃべっていれば、休み時間。そこに吹奏楽など部活の音がのってくれば、放課後。ということで、すごく音の遊びがあるんです。シチュエーションによって環境音が違う。そうした環境音をたくさん使っているので、それを殺さないように、音楽を使わなかったということですね」

さらに、劇中のリアルで生き生きとしたセリフにも、質問が及んだ。中川監督は、「セリフは、台本上は用意しているんです。ただ、僕が今年35歳で、高校時代が遥か昔なので、皆さんの方が、高校生としてのリアルをお持ちだと思いました。初めての顔合わせのときに、「好きにアレンジしていいし、しゃべりたいことがあったら取り込みます」というお話をしました。現場で生まれるものも取り入れつつ、僕の偏見に偏らないリアルな世界観を、一緒に皆で作っていけたかなと思います」と述懐。その言葉通り、現在高校2年生の小宮山は、「役づくりというよりは、自分の身の回りをしっかり観察して、リアルないまの高校生を掴もうと意識しました」と、まさに自身の体験から、役を作り上げたことを語っていた。

『少女は卒業しない』は2023年2月23日から、新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国公開。第35回東京国際映画祭は11月2日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される。
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